
線形代数に微積分。純粋数学好きを公言する加藤は、とあることからプログラミング職を志し、自動車メーカー向けのシステムのエンジニアを経て東京データラボにやってきたユニークな人材。違う業界を経験したからこそ感じる、仕事の面白さや使命を聞いてきた。
数学は自分にとってすべての原点となるもの
数学と関わりながら生活できる仕事はないか?
今も昔も、自分にとって一番興味のあるものは数学です。特に、好きなのは理論や定理を深く追求するような純粋数学。これをどうにか仕事に活かせないかと思い、教員になることを視野に入れながら将来の道を探していました。在学中に教員免許の勉強をして資格も取りましたが、ちょっとした転機があって現在のエンジニア業界に進むことになりました。
統計学との出会いから、プログラミング職の道へ
その転機もやっぱり数学絡みです。このころ統計学を本格的に学ぶ機会があり、すぐに「これはビジネスでも使えるものだ!」と直感しました。ここからプログラミングの世界にも興味が広がり、AI分野にも足を踏み入れ、今の仕事につながっています。プログラミングもAIも、基本となる考え方は数学から来ているもの。数学で得た知識は、今もいろいろなシーンで役立っているし、自分にとっての武器だなと感じています。

AIを社会に実装させる仕事
ミッションに惹かれて東京データラボに入社
東京データラボに来る前は、自動車メーカー向けのシステムのエンジニアをしていました。本当はAIをどんどん活用して次世代の技術を開発したいと思っていたのですが、それが叶わず。もっと活かせる場所を探していたときにBEMACと出会い東京データラボの存在を知りました。入社を決めたのはBEMACのミッションです。AIを社会に実装させること。そして「決して止まらない船」をつくることで海事産業の課題を解決すること。AIを駆使して業界の役に立つことを提案できるという期待を感じました。
誰もが使いこなせる仕組みを提案する
AIを社会に実装させるために、東京データラボでは船のデータを可視化するサービスをつくっています。それもただ可視化するのではなく、乗っている人がいち早く異変に気付くなど、安全な運行につながる利点があるものです。そうしたサービスは今もいろいろありますが、現場の人に聞くと仕組みが複雑でうまく使えないという声が多いんですね。そのため弊社では、船員さんの誰もが簡単に使えること、現場に行って運行での困りごとを聞きながら、サービスを使いこなすための提案も行なっています。

東京データラボで見つけたデータサイエンティストの道
開発もコンサルも両方極める
自分の仕事は主に2つあります。要件定義や設計といった開発、それからコンサルティングです。コンサルティングに関しては、自分にとって初めての経験です。AIやデータ活用を社会に実装する経験がほとんどなく、その話を上司に伝えたところ、今の仕事スタイルを提案されました。現場でヒアリングをして、ニーズをしっかりと把握したうえで、データの活用や開発を行う。開発も上流工程から担当する。“コンサルができるデータサイエンティスト”を目指しませんか、と。自分のスキルややりたいことを尊重しながら、挑戦する機会を考えてくれたことがとても嬉しかったです。
現場でのヒアリングで実装させる力を鍛える
自分がやりたいことは「実装」なので、開発の先まで見据えて仕事をしないといけない。だからこそ、実際に現場で使っている人の声を聞けるのは、とても貴重です。ヒアリングするときには、自分からリーダーシップをとってディスカッションを進めています。そうした積み重ねがあるからこそ、「役に立っています」と言われるときは、すべてが報われた気持ちになりますね。とはいえ、データサイエンティストとしては、まだまだこれから。ビジネス視点でお客さんの課題を理解する力、データを分析するための機械学習モデルを学び続ける力、最新の論文からトレンドを把握する力などなど。一つでも多くのものを身に付けて、成長していきたいです。