医療機器の研究開発から自動車分野の先進技術、そして今は海事産業の変革へ。異業種で培った知見を活かし、ダイナミックな挑戦を続ける技術者の挑戦について聞いた。

CONTENTS
- ・ADAS開発を通じて広がった技術的視野
- ・モデリング&シミュレーション課で果たすミッション
- ・技術と営業、両輪でつかむ製品の価値
- ・海事産業―未知のフィールドで広がる可能性
- ・拡大に向けたこれからの目標
- ・最後に
新たな分野への挑戦、入社の決め手
これまで2度の転職を経験し、医療機器の研究開発や自動車分野のシステム開発など、多様な分野でキャリアを積んできました。新しいフィールドである海事産業へ進む決め手となったのは、「これまでの経験を活かしつつ、未知の分野にチャレンジできる環境が整っている」と感じたからです。
医療の研究開発や自動車分野での開発業務を通じて培った技術者としての視点に加え、前職ではチーム運営や顧客対応スキルも培ってきました。これらの経験が、今の仕事で存分に発揮できると考えています。
ADAS開発を通じて広がった技術的視野
前職では、自動車分野における先進運転支援システム(ADAS)の開発を担当。開発範囲は多岐にわたり、設計からテスト、さらにはプロジェクトリーダーとしてチームを指揮する役割も担いました。自動車の安全技術は、わずかな不具合も許されず、品質への徹底したこだわりが求められます。この経験が、細部まで目を配る慎重なモノづくりや、幅広い工程を見渡す力を養ってくれました。
モデリング&シミュレーション課で果たすミッション
現在は、「モデリング&シミュレーション課」に所属。船体運動シミュレータの構築・運用を担う新設部門で、組織自体も3名というスタートアップ状態です。課としての存在価値を高め、将来の拡大を目指す基盤づくりに挑んでいます。現在、BEMACで約10年かけて開発され、2024年に初めて世に出た船舶用システム「DPS(Dynamic Positioning System)」の案件に関わり、「DPS製品のさらなるスケールアップ」と「組織の拡大に向けた基礎構築」という2つの大きなミッションを担っています。

技術と営業、両輪でつかむ製品の価値
この仕事のやりがいは、技術開発を主軸にしながらも、営業現場とも連携し、製品価値の最大化に貢献できる点です。より良い製品を世に出すため、開発メンバーとともに高品質なシミュレータを追求する一方で、営業活動にも同行し、お客様の声を現場で直接聞く機会があります。自ら営業を担っているわけではありませんが、顧客とのやり取りを間近で見ることで、技術的な視野が広がる場面も多くあります。「技術だけ」「営業だけ」では見えにくい課題も多いため、両面の視点を意識することが求められます。「技術と営業、両者の最適バランス」を常に意識しながら動くことこそが、この仕事の醍醐味であり、難しさでもあります。
海事産業―未知のフィールドで広がる可能性
海事産業は、海や船の動きといったコントロールが難しい要素が多く、技術による発展の余地にあふれています。だからこそ、「ここをどう改善できるか」を地道に探り、解決策を積み上げていくプロセス自体が技術者にとって刺激的な経験となります。他分野の技術やノウハウを持ち込める場面も多く、新たな発想や応用がしやすいという魅力も感じています。

拡大に向けたこれからの目標
現在は3人の小さな部門ですが、これからもっと体制を大きくし、複数プロジェクトが並行して動く活気ある部門に成長させたいと考えています。その中で、私自身も現場の技術者として手を動かしつつ、マネジメントや複数案件の統括にも携わることが今後の目標です。まずは着実な実績を積み上げ、課全体の信頼を築く―それが次のステップに繋がると信じています。
最後に
医療機器、自動車、そして海事―さまざまな分野で得た経験と視点を活かし、「モデリング&シミュレーション課」から新しい風・波・潮流を生み出すことに全力を注いでいます。海事産業の課題に真摯に向き合い、技術が社会を一歩前進させるための挑戦をこれからも続けていきます。