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BEMAC 欧州発電機メーカーを買収
海洋プラント事業

- 船舶エネルギーソリューションによる温室効果ガス排出量抑制への取り組み強化 -

 

 BEMAC株式会社(本社:愛媛県今治市、社長:小田 雅人、以下「BEMAC」)は、フィンランドの永久磁石同期機(Permanent Magnet Machine、以下「PMM」)および直流配電盤・モータードライブインバータ、高速誘導電動機のメーカーであるThe Switch Engineering Oy(本社:フィンランド ヴァーサ、以下「スイッチ社」)の株式を取得することとなりましたのでお知らせいたします。

 現在、株式会社安川電機の連結子会社であるYaskawa Europe Holding ABが保有するスイッチ社の全株式を、BEMACが筆頭株主として、三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)と共同で取得することに合意し、このほど三社間で株式譲渡契約を締結いたしました。

写真:永久磁石同期機

 

■PMMの特長と脱炭素化への貢献

 スイッチ社のPMMは、風力発電用発電機、大型商船の軸発電機(以下、「PM軸発」)や電気推進船の推進モーターに使用され、従来型の同期発電機・誘導電動機と比較して、高効率、小型、軽量などの特徴を備えています。効率的な風力発電や、船舶のエネルギー効率の向上による燃料費の削減により脱炭素化に寄与します。スイッチ社のPM軸発は1~12MWクラスに対応可能で、これまで韓国・中国を中心に200隻近くの建造船で採用実績があり、その性能は高く評価されています。しかし、日本国内の建造船では、まだ数隻の導入実績にとどまっています。電気推進船市場でも、国内での建造実績は限られております。国際海事機関の掲げる「2050年頃までに温室効果ガス排出ゼロ」を背景に、今後の成長の余地が大きいと見込んでいます。

写真:直流配電盤

 

■BEMACのビジョン

 BEMACは主力製品である主配電盤や監視盤に加え、発電システム、回転機及びインバーターの専門知識を取得し、事業領域をさらに拡大する計画を掲げ、船舶の電気システムにおける発電から配電、蓄電、制御、モニタリングまで包括的なソリューションを提供できる企業への変革を目指しています。

 スイッチ社はPMM、直流配電盤・モータードライブインバータ技術に加え、高速誘導電動機の技術を保有しており、これらの技術をBEMACの製品に統合し、製品ラインアップの拡充と技術の融合を推進します。

 BEMACは、三井物産と共同でスイッチ社へ出資することで、日本国内でのPMMの受注拡大と販路の拡充を積極的に進めます。

 

 この株式取得を通じ、船舶における持続可能なエネルギーソリューションの提供により、 BEMACは長期ビジョン2032に掲げる「世界の温室効果ガス排出量の抑制」の取り組みを強化してまいります。

 

■スイッチ社 会社概要

名称        :The Switch Engineering Oy

所在地       :Yrittäjänkatu 11, 65380 Vaasa, Finland

代表者の役職・氏名 :Miika Reinikka, Managing Director

事業内容      :船舶・風車向け電機品の製造・販売

資本金       :5,284千ユーロ (スイッチ社単体)

設立年       :2006年

売上高       :79,770千ユーロ(2022年期スイッチ社グループ連結)

社員数       :191名(2023年2月現在)