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井本商運(株)×MaSSAパートナーシップ -就航船向け新サービスのトライアルを開始-
海洋プラント事業

船舶データを活用したモニタリング/メンテナンスサービスのトライアルを開始

 

 井本商運株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:井本隆之、以下「井本商運」)とBEMAC株式会社(本社:愛媛県今治市、代表取締役社長:小田雅人、以下「BEMAC」)は、MaSSAパートナー4社【株式会社ジャパンエンジンコーポレーション(本社:兵庫県明石市、代表取締役社長:川島健、以下「J-ENG」)、ダイハツディーゼル株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:堀田佳伸、以下「ダイハツ」)、三浦工業株式会社(本社:愛媛県松山市、代表取締役社長:宮内大介、以下「三浦工業」)、BEMAC】と連携し、機器の稼働データを利用した就航船向け新サービスを企画、2022年4月21日より井本商運運航船「のがみ -NOGAMI-(詳細は下段に記載)」にてトライアルを開始しました。

 

 船舶に搭載される機器の増加・高度化に加え、内航船舶の船員高齢化を背景に、船員の労務負荷軽減と安全運航に寄与することを目的として、本船搭載機器の稼働データを収集し、データを基にしたアフターサービスの提供を企画しました。
 井本商運協力のもと、アフターサービスに重点を置く機器として、主機関(J-ENG)、発電機関(ダイハツ)、熱媒ボイラ(三浦工業)を選定、各社にて①データに基づいたメンテナンス提案、②不具合発生時のトラブルシュート、を実現させる方法を検討しました。

 

今回新たに構築したサービスの特徴を3つご紹介します。

 

● データ収集の高度化

各社にてサービス提供に必要とするデータを選定し、当該データの取得および出力方式を開発しました。これによりMaSSA-Oneプラットフォーム(船上/陸上データプラットフォーム)*1上でISO19847/19848に準拠した機器稼働データのデータベースを構築します。さらに本船で発報された警報情報や特定の条件を満たした場合に詳細なデータを陸上サーバーへ送信する機能を開発し、下記2つのサービスを実現させる基盤を整備しました。

 

● 機器状態モニタリングサービス

MaSSA-Oneで収集するデータをもとに機器の状態を陸上でモニタリングし、状態の変化や発生したアラームなどのイベント情報から、速やかに適切な処置をアナウンスします。また、機器の稼働状況や健全性の評価を盛り込んだレポート配信サービスが提供できる体制を整備します。

 

● トラブルシューティングサービス

陸上の監督および本船の復旧対応サポートを目的に、不具合発生時にデータをもとにしたトラブルシュートを提案するシステムの開発を進めます。

 

 

「のがみ」で構築したシステム概要図

 

 

 本サービスを構築することで、適切なタイミングでのメンテナンス実施と不具合発生時のサポート体制が充実し、機器の予知保全による更なる安全運航と陸上の監督並びに本船船員の負担軽減が期待されます。メーカーとしても機器状態の常時モニタリングが可能となることで、不具合発生頻度の抑制と万が一発生した場合にはそれまでの機器状態のトレンドをもとに原因特定から対策実施までに要する時間を短縮することができ、アフターサービスの効率化と自社エンジニアの労働負荷改善効果が見込まれます。
 「のがみ」でのトライアルを通じて、サービス体制の整備と内容の向上を図るとともに船舶管理に寄与できる新たな取り組みも検討してまいります。

 

トライアル船舶

 

*1 MaSSA-OneプラットフォームはBEMAC株式会社が運営する「決して止まらない船」の実現をコンセプトにした船上・陸上プラットフォームになります。
詳細はこちら(https://www.massa-one.com)を参照ください。

 


【お問い合わせ先】
BEMAC株式会社 みらい工場(愛媛県今治市野間甲105番地)
TEL:0898-25-8282  FAX:0898-25-3777
担当者:執行役員 東京支社長 兼 特命MPデジタル推進室室長寺田 秀行(hideyuki-terada@bemac-jp.com)