- パワエレ試験棟「GIRD」技術発表会を開催
- 海洋プラント事業
愛媛県今治市の当社みらい工場内に一昨年11月に完成し、研究設備も整ってきたパワーエレクトロニクス試験棟「GIRD」をお客様にお披露目する「GIRD技術発表会」が5月21日に行われ、愛媛県内外の業界関係者約130人にご来場いただきました。
開会のあいさつで小田雅人社長は「これからの船舶で最も重要なのはパワーエレクトロニクス技術だと考えています。当社は、温室効果ガスや海難事故などの世界の海事産業の課題を、『電気×DX×AI』で解決を図りたいと考えており、今日は『電気』にクローズアップして紹介します」と話しました。ゼロエミに懸ける3つの取り組みとして、①より効率的な船舶のエネルギーマネジメントの達成②より信頼性の高いプロパルジョンシステムの完成③より安定した生産とアフターサービス体制の確立、の3つを挙げました。
あいさつする小田社長
その後、執行役員2人によるプレゼンテーションが行われました。まず、中内大介・パワーエレクトロニクスセグメント長が、「BE AN EXPLORER~BEMACのパワーエレクトロニクスの取り組み~」と題して説明。グループのパワエレ事業の取り組みとして、PM軸発電機や自社製パワーモジュールを採用したDC配電盤などの船舶電動化プロダクトの供給、グローバルなサービスネットワークを構築して1 Day Serviceでのアフターサービス提供、「日本版システムインテグレーション」の提供を掲げました。
続いて小松優一・イノベーション本部長が「次世代船舶電動化とエネルギーマネジメント構想<試験棟GIRDの実負荷試験/シミュレーションの融合>」と題して発表。カーボンニュートラルの実現には、システムを横断してのエネルギーの情報把握や制御が不可欠とし、「実負荷試験は品質確保の最後の砦。シミュレーションでのシステムエンジニアリングの技術向上と合わせて、出荷品質レベルを向上させていきたい」と、GIRDでの試験・研究を通じた品質向上への取り組みを説明しました。
プレゼンを行う(左写真から)中内、小松の両執行役員
お客様からは、船舶にパワエレ技術を導入するにあたっての乗組員への技術説明や、導入のコスト、関連する国際ルールなどのお問い合わせが相次ぐなど高い関心を示していただきました。
プレゼン後にはGIRDなどの工場見学が行われ、様々な研究装置の説明を熱心に聞いていただきました。
今後も当社はさまざまな新技術を用いて、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現に取り組んでまいります。