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【拠点だより】造船舶用業界の人は善人!?(アムステルダム事務所)
社内報うずしお

BEMAC渦潮グループは、国内外に多くの事業所、関連企業を持っています。それらの拠点から当社の社内報用に送られてきた便りを随時紹介しています。

 

 

 

 《第4回》オランダのアムステルダム駐在員事務所 

 

 

アムステルダムの吉田です。

 

 

昨年末のクリスマスは、我々アムステルダムの事務所から約120km南方に下りたオランダ第5位の都市アイントホーフェンで迎えました。

 

今回はこの街を紹介させていただきます。

 

アイントホーフェン(オランダ語:Eindhoven)は、約70万人の人口を有する工業都市で、世界的に有名な電機メーカーのフィリップスや、トラックメーカーであるDAFトラックが本社を置いております。

 

また、サッカー日本代表の堂安選手が在籍していたクラブチーム、PSV(Philips Sport Vereniging)が110 年の歴史をもって存続し、オランダリーグでは昨年まで3 年連続2 位という苦々しい結果であったが、2023-24シーズンは6季ぶり25度目の優勝を果たしました!

 

 

そもそも何故アイントホーフェンに?

 

 

それは、海外出張後タクシー乗車時、ドライバーからの話がきっかけ。

 

 

彼はオランダ人であるにもかかわらず、国内でわざわざBritishSchoolに小学校から通っていたと稀な話を耳にしたことから始まります。

 

理由を聞くと、彼の父親が勤務していた会社が従業員子女の教育費を負担し、免除する、といったことで、それも学費が超高額な(その当時でも年間1万5千ユーロ!)、オランダにあるBritish Schoolへの通学が認められていたとの話。

 

それ以上に驚いたことは、父親がリーマンショック後の影響でその会社を退職しても子供には罪がないとして支援は継続され、無事彼は転校せず、その学校を卒業できたとの話。

 

私は気軽に「その企業はナイキ?」と尋ねたところ、「何を言っているんだよお客さん、それはオランダ企業であるフィリップスだよ!」と叱られてしまいました(笑)。

 

 

その反省もあって(!?)、アイントホーフェンにある、フィリップス博物館(下の写真真ん中)に無理やり家族を連れて見学してまいりました。

 

 

 

白熱電球の製造販売から始めたフィリップスが真空管式ラジオ、そしてラジオスピーカー技術を発展させ、自転車用のライトを発電機として自転車利用の多いオランダで発展させた事は有名。

 

過去の商品紹介、変遷を見せるだけでなく、そこには医療事業にも従事することだったからか、社員だけでなく一般人への支援、そして、将来世を支える子供に対する援助を過去何十年も前から行ってきた歴史もその場で垣間見ることができ、タクシードライバーからの話に合点がいきました。

 

 

因みに、創業者であるへラルド・フィリップス(Gerard Philips)が最初に勤務を開始したところは造船所(オランダのフリシンゲン、その後スコットランドのグラスゴー)であったことを初めて知り、我々の様に造船業界に携わる人は善人であることが改めて認識できましたね(笑)。

 

 

一方、フィリップスのおかげで転校を回避できたタクシー運転手は、「価格・品質がどうであろうとも電化製品全てがフィリップス製だ!と豪語していたのを、同じ電気に係る製造業者として強く印象付けられました。

 

 

左の写真は、アイントホーフェンにある「聖カタリナ教会」。

 

14世紀から教会は存在したが現在の建物は1867年に完成するまで放火や爆破、そして1942年と44 年には爆撃で大被害を被るも修復し、20〜21世紀に入っても大規模な工事が行われた。

 

斯様なオランダの人の修復に対する忍耐強さは、冬の降雨に強い風が吹く寒い環境下で暮らすことで認識できます。

 

真ん中の写真はフィリップス博物館、右の写真は、フィリップス本社です